2017/03/01
「ひな祭りに想う...。」 総料理長のひとりごとです。
春は食材も豊富な季節であり、祝事の多い季節でもあります。その中の一つが「ひな祭り」。邪気を払い、女の子の健やかな成長を願って、ちらし寿司、蛤の吸い物、菱餅、甘酒などをいただきます。ちらし寿司の具として、海老は腰が曲がらず、長生きするように、蓮根は将来の見通しが良いように、豆は健康でまめに働くようにという願いが込められており、一緒に頂く蛤の吸い物は二枚対になる貝が仲のよい夫婦を表し、幸せな結婚を祈念します。また、菱餅の三色は、緑色が長寿・健康、草萌える大地、白色は清浄、純白の雪、ピンク色は魔除け、桃の葉などを表しています。このような祝い食の意味を知っていただき、和食ならではの文化を継承していくのも料理人としての大切な使命であると改めて感じる季節でもあるのです。
ふじのくに食の都づくり仕事人
取締役総料理長 早川 亮介